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同人二次創作サイト(文章メイン) サイト主 tafuto
Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by tafuto - 2007.11.13,Tue

                                  ※アッシュ、盛大にツッコむ(笑)
 
   

 

「アッシュ、ここに居たのですか!・・・ルークも一緒ですか。」
「ルゥ~クぅ!こんなとこに居たのか~!」
 
しばらく経ったある日突然小屋にジェイドが飛び込んできた。ガイも一緒だ。
丁度二人で引っ付いていたので、ローレライの姿を見られてしまった。アッシュが舌打ちする。
「何か用か。」
「ネフリーから話は聞きました。貴方を探していたんです。」
「なら何で戦争は止まらなかったんだよ。」
「キムラスカが聞く耳を持ちませんでしたので。預言が本当かどうかも分かりませんでしたし。」
表情の読めない笑顔のジェイドを押しのけるようにガイが話し出した。
 
「そんな事を言っている場合じゃなくなったんだよ!ヴァンがフォミクリーでホドを作っちまったんだ。ホドが表れた所から、瘴気が噴き出して来ている。このままじゃ世界が大変な事になっちまう!」
 
 
もうずっと前から大変な事になってるだろう! お前ら今さらおせぇんだよ!!
 
アッシュは心の中で盛大にツッコんだ。
 
 
 
 
世界を染め上げ続ける瘴気の所為で、戦いは休戦になっていた。
アッシュが連れて行かれたダアトには、両国の王が来ていた。アッシュの姿を見て目を輝かせる。
ピオニーとインゴベルトが話し出した。
「アッシュ殿、この前は済まなかったな。ネフリーから話を聞いて、焦ったぜ。」
「ルーク!お前が正しかったとようやく理解できたのだ、許してくれ。・・・話は聞いた。そちらはお前のレプリカであるか。・・・いままでルークを騙ってきた罪は不問に処す。」
 
 
・・・んだと、このジジイ。ローレライがいつ何を騙ったってんだよ!気付きもしねぇくせに。
 
内心の罵倒を隠して、アッシュは(一応)恭しく訊ねた。
「それで、一体何の用で俺達を呼んだのです。」
 
 
「ヴァンを撃つのに協力して欲しいのだ。聞くところによると、お前は大層な力を持っておると言うではないか。」
今さら虫が良すぎるぜ・・・!と凄い嫌な顔をしたアッシュを、周りから取り囲む者たちがいた。
 
 
「ルーク! あなたは本当のルークでしょう?青き血の誇りはどこに行きましたの?」
(・・・ナタリア。お前偽姫って言われて閉じ込められてなかったか?他人のことは偽者呼ばわりか。)
「俺のことはアッシュと呼べ。」
(俺をルークと呼んで良いのはローレライだけだ!)
  
「アッシュ! 我侭言わないで、協力して頂戴! ルークだって、アクゼリュスを落とした贖罪があるはずでしょう?」
「・・・俺もルークもアクゼリュスなんざ落としちゃいねぇよ!!」
(この傲慢女!誰が我侭だ、大体てめぇがなんか役に立った事あったか?)
 
「ルーク!お前があんなふうに育っちまったのは、俺の所為だからな!お前の贖罪に、俺も付き合ってやるぜ!」
(・・・だから、俺もルークも・・・ったく大体、誰が育てたって?昔からこいつはこうだ。お前は人間社会の常識を教えなかっただけだ!)
 
アッシュは口を開くのも嫌になってきた。
 
「アッシュ、人間もどきなんかと何で一緒にいるのぉ~? ナタリアんとこ帰ればいいじゃん。」
 

(・・・!! ・・・・・・あったまきた。)  
 

「てめぇ、モースのスパイが偉そうに侮辱するとは、笑い種だな。俺は元六神将、情報がどこから来たかくらい知ってるんだぜ?てめぇがタルタロスの進路を流してたっけな。」
一斉に見つめられて、アニスは蒼白になった。
「あ・・・あたし・・・だって、パパとママが・・・!」
ジェイドに目で合図された兵士が、アニスを引き立てて行った。
 
(・・・これであのうぜえ言葉を聞かなくてすむ。)
アッシュは鼻で笑った。
 
 
 
「お前ら、滅亡を望んでたんじゃなかったのか? 大体人の話は聞かないわケチはつけるわ殺そうとするわ。預言がそんなに好きなら、預言と一緒に心中したらどうだ?」
 
ばつが悪そうになる王達の後ろから、不愉快な声がヒステリックにかけられた。髭妹だ。
「今そんなこと言っている場合じゃないでしょう?! 大体世界が滅亡したら、貴方だって死ぬのよ!」
(俺とローレライは死なねぇけどな。)
「・・・ならお前ら、預言を覆して世界の存続を望むと言うんだな。」
「当たり前でしょう!」
 


当たり前じゃなかったから、わざわざ聞いたんだよ!
 
と思いながらアッシュは答えた。
「・・・・・・なら、手伝ってやっても良い。だが、俺の行動にいちいち口を挟むな。不愉快だ。それが守れるなら行ってやるよ。」
 
 
「なんて傲慢なの!」
さらに怒鳴ろうとするティアを、わざとらしい笑みを浮かべたジェイドが遮った。
「さあ、話はついたようですので、エルドラントへ乗り込むとしますか。」
(こいつ・・・!スルーかよ!)
 
 
 
 
驚いた事に、エルドラントに乗り込むのはアッシュ・ルーク・ジェイド・ティア・ガイ・ナタリアの6人だけだった。少数精鋭と言えば聞こえは良いが、つまりは丸投げだ。
アッシュは王たちの他人任せな態度にちょっと愕然とした。
 
 
「おや、貴方も着いてくるんですか? ルーク様。何か役に立つんでしょうか?」
ジェイドがローレライを馬鹿にしたように見る。ティアが見下したように続けた。
「ルークはアクゼリュスを落としたのだから、手伝うのは当たり前でしょう?」
 
アッシュは果てしなくムカついた。
(少なくとも、てめぇらよりよっぽど役に立つぜ!)
コインが挟めそうなアッシュの眉間の皺に、心配したローレライがそっと寄り添ってきた。
視線を交わすと少し気分が良くなる。
ガイがローレライに「ルークぅー」と煩く話しかけているが、ローレライは一切無視だ。
そんなローレライに、ナタリアが憤慨している。
 
 
・・・・・・煩い。
 
 
(・・・こいつら・・・俺が言った事、まったく聞いてなかったんだな。)
もう諦めたアッシュは、ローレライに倣って全ての雑音を心から締め出した。
 
 
 
 
エルドラントに(奇跡的な方法で)突っ込んだ一行は、最深部を目指して歩いていた。
足止めに来たリグレットを軽く沈め(主にアッシュが)しばらく歩いていくと、突然足元の床が消失した。先行していた(前衛だから)アッシュとルークが避けられずに落とし穴に落ちた。
二人を追って飛び込もうとするガイにジェイドの声がかかる。
 
「無駄です!ここで脱落するならただの足手まといだ。」
 
 
落ちながらそれを聞いていたアッシュは、心の底から全力でツッコんだ。
 
 
「だったら、初めっからお前らだけで来やがれぇー!!」
 
 
 
フォニムの翼を出したローレライがアッシュを抱きしめ、ふわりと着地させた。
(大丈夫?ルーク。)
(ああ、平気だ。・・・それより俺は、精神的に疲れた。あいつらと会わないうまい方法は無いもんかな・・・)
(ねえルーク。ここには、何しに来たの?)
(・・・お前な・・・何も聞いてなかったのか?ヴァンを倒す為だよ。)
(だってさ・・・ヴァンを倒したって、瘴気は無くならないよ?根本的な解決にはならないじゃない)
(・・・・・・・・・それもそうだよな。・・・でもあの髭野郎は気にくわねぇから、ぶちのめす。)
(ああ、それなら大賛成!細胞の一片たりとも残してやらな~いv)
 
二人は、満面の笑顔で微笑み合った。ちょっと疲れが取れた気がした。
 
 
 
「ん~・・・」
部屋にどっさり現れたレプリカ兵を指の一振りで消しながら、目を閉じたローレライが何かを探っている。
「どうした?ローレライ。」
ゆったりと座ってチキンサンドを食べていたアッシュが、問いかけた。
天井の一角を指差しながら、ローレライが答えた。
「この方向に、ヴァンがいるよ? ・・・やっちゃう?」
「ふぅん・・・それ、いい考えだな。あいつらが巻き込まれたら、殉職したって言えばいいしな。」
にやりと笑い合ったふたりは、食事を終えると並んで手を繋いだ。(俗に言う恋人繋ぎだ)
 
 
 
「死ねぇ!髭野郎。これまでの恨み、思い知れ!」
「2000年も閉じ込められ、半身を引き裂かれた恨み、今こそぉ♪」
 
 
「「ロスト・フォン・ドライブ!!!」」
 
 
 
二人から膨れ上がった光は、一度収束し、真っ直ぐにエルドラントを貫いていった。
・・・そして最深部で正座していたヴァンをぶち抜いた。
 
 
 
ただの人でしかないヴァンなど、二人にはもはやザコ敵でしかなかった。
 
 
 

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