※長編2その後のお話です。小話1のあとの出来事かな? ヴァンシリ好きの方に捧げます(笑)
ヴァンシリのヴァレンタイン
「お疲れ~v ヴァン、チョコレートいる?」
にっこり微笑んだシリーが、銀の皿に綺麗に盛り付けられたチョコを持って入ってきた。
いかにも手作りっぽいチョコボンボンは、とても美味そうだ。
「いるとも。・・・そういえば、今日はヴァレンタインだったな」
少し前に大喧嘩で髭を毟られかけたヴァンは、感激していた。
・・・ちょっと涙目だ。
早速手を伸ばすヴァンの指先から、ひょいとチョコレートが遠ざけられた。
シリーがにやりと笑う。
「そのいち、膝に乗ってあ~んvして食べさせる。そのに、口移しで食べさせる。そのさん、ベッドで身体にチョコを・・・」
「全部ぅ!!」
大声で即答したヴァンに、シリーは満面の笑顔で続きを言った。
「塗ったあんたが、俺に食べられる。 ・・・さあ、どれを選ぶ? ああ、全部かぁv 良いお返事ありがとう、さすがはグランツ将軍!」
「え、え? ちょっと待て! 私が食べられるのか!?」
「うんv 全部って言ったじゃない。・・・ちゃんと最後まで聞かないからですよ、グランツ将軍」
にっこり笑ったシリーは、チョコを一つ摘み上げるとヴァンの膝に乗った。
「はい、あ~んv」
そう言うとチョコを口に含みヴァンの首に手を回す。
ほろ苦さと甘さを転がすように味わっているとチョコボンボンの中から火酒が流れ出してきた。
まるで麻薬を貪るように舌を絡めあう。
チョコ一つで酔いそうだ。
ヴァンの手が上着から滑り込みシリーの腰を撫でた時、膝の上の重みはあっさりと消失した。
「じゃぁ今晩、楽しみにしてるからv」
我に返ったヴァンの青褪めた顔を後目に、ひらりと手を振ったシリーはさっさと退室していった。
この後は大人向けになりますv と言うか、ハァハァするヴァンに耐えられる方のみお読みください。
一応ぼかしてますが、雰囲気エロなので、苦手な方、純真な方はお避け下さい。
※紛らわしいですが、シリー×ヴァンではありません(笑)
その晩
風呂場でぴかぴかに磨かれたヴァン・グランツ将軍はベッドの上で正座をしていた。
チョコレートプレイは男の夢だが、自分が食われるのは嫌だ!
冷や汗を垂らすヴァンに、にっこりと笑ったシリーが迫ってくる。
「さあ、観念してもらおうかv」
肩を押してヴァンを転がしたシリーは、そのまま圧し掛かった。
耳を弄り、顎鬚を啄ばんで唇をぺろりと舐めた。
腰を抱こうとするヴァンの両手を取ると手首に口付け、くるくると紐で縛ってしまった。
ボケっとしていたヴァンは、己の両手がベッドに括り付けられてはじめて気が付いた。
「ち、ちょっと待て! 何をする気だ!」
「あんたの両手を自由にしとくと、すぐに俺に悪戯するじゃない?」
んふっv と笑ったシリーはグラスを取り出し、どろりとしたものをヴァンの胸に垂らす。
甘い匂いが立ち込めた。
「いっただっきま~すv」
胸の突起に舌を這わせる。そのままくすぐる様に舌を滑らし味わい続けた。
両手はチョコを塗りつけるように身体をまさぐっている。
「・・・っ! シリー・・・」
シリーの舌がだんだんと腹に移ってくる。ヴァンの息が荒くなっていった。
「あれぇ? こんな所に天然チョコバナナが!」
先端にチュッと口付けると、根元からゆっくり舌を這わせながら上目使いでヴァンを見る。
ヴァンの咽がゴクリと鳴った。
ゆっくりと咥え、深く呑み込むと、舌を動かしチョコを舐めとってゆく。舌で締め上げながら口を離すと、ぺろりと唇を舐めて眼を細めた。
「うふふ・・・中からミルク出て来たv これ、齧っちゃおうかなぁv」
「シリー・・・もう勘弁してくれ。私にもお前を味わわせてくれ」
「ん~・・・もうちょっと」
片目を瞑ったシリーは、膝立ちになるとヴァンのチョコバナナにゆっくりと腰を落としていった。
味わうように腰を動かし、締め上げる。
呻いたヴァンが腰を突き上げた。
お互いの息が荒くなってゆく。
ヴァンの胸に突いていたシリーの腕から、力が抜けた。崩れるように縋りつく。
「シリー・・・支えてやれないだろう? 腕を外してくれ」
「もう・・・しょうがないなぁ。降参?」
「・・・・・・初めから降参しっぱなしだ。・・・頼む」
翌朝、ぐったりした二人が甘い匂いの立ち込める寝室で寝そべっていた。
「いてて・・・ちょっとやりすぎた」
腰をさするシリーに、ちょっとやつれたヴァンが話しかけた。
「チョコレートをありがとう。・・・・・・シリー、知っているか? ひと月後のホワイトデーには、10倍返しが相場なのだが」
ビクリと固まったシリーが、わざとらしい満面の笑みでヴァンを振り返った。
「やだなぁ! あんたの身体のチョコを俺が舐めたんだから、チョコをくれたのはあんたじゃないか! ホワイトデー楽しみにしてて!」
「な・・・ずるいぞ! ホワイトデーを楽しみにするのはお前だろう! たっぷりとお返ししてやろう」
「それって仕返しの間違いだろう?」
突如勃発したアホらしい痴話げんかは数分続き、二人は同時に溜息をついた。
「ハァ、もうどっちでも良いや。どうせやる事一緒なんだし」
「それもそうか・・・」
二人は顔を見合わせて苦笑した。
笑うしかない状況と言うのも存在する。
「とりあえず、バスルームに連れてって。・・・立てない」
「・・・了解した」
自分を抱き上げたヴァンの首にシリーは腕を回した。
そのまま、そっと呟く。
「平和って、いいねぇ・・・」
「まったくだ」
バスルームの扉がバタンと閉まった。
なべて世はこともなし。
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