拍手再録 長編2のその後のお話
クリスマスのその後のヴァンとシリー
休暇をゆっくりと過したシリーとヴァンが、ケテルブルクから帰国した。
上機嫌で帰国の挨拶をするシリーのお肌はつやつやだ。
それに微笑みかけたアッシュとルゥは、ビクリと固まった。
シリーに続いて表れたヴァンが、なんだかやつれている。
(あ・・・眼の下に隈が・・・・・・)
(・・・・・・ヴァン、よっぽどシリーに搾り取られたな・・・)
「楽しんだようで、何よりだ。またよろしく頼むぞ」
「お任せを、国王陛下」
ちょっと興味があったアッシュは、私室に戻るとシリーに聞いてみた。
「なあ、ヴァンに何させたんだ?」
「ん~? 楽しませてくれるって言うから、精一杯尽くしてもらっただけだよ」
ね~v とシリーはヴァンに笑いかける。
「移動は常にお姫さま抱っこ。温泉で毎晩全身マッサージ。
・・・ヴァンってば、何かに目覚めたみたいだよ。俺の足の爪切りながらハァハァしてたもん」
「ち、違うぞ! ハァハァなどしておらん!」
慌てて否定するヴァンを流し目で見る。
「俺のことご主人様って呼んで、たっぷりご奉仕してくれたくせにv」
「誤解だ! ご奉仕することに目覚めたわけではない!」
・・・・・・なんだかヴァンが気の毒になってきた。シリーにもてあそばれている。
ま、自業自得か。 いつもの事だしな。
呆れたアッシュが溜息をついたその時、ヴァンが絶叫した。
「私が爪を切りながらハァハァしてたのは、ガウンからお前の太腿が覗けたからだ!!」
アッシュとルゥがビシッと固まり、隣室で皇太子が大声に驚いてふみゃ~んと泣き出した。
満面の笑みを浮かべたシリーが、剣の柄に手をかけた。 ・・・眼が笑ってない。
「恐れ多くも国王夫妻とお世継ぎのおん前で、不埒な事を叫ぶのは何処のどなたかな?」
「す・・・すみませんごめんなさい! うわあ!」
「そのエロ髭、今日こそ剃り落としてくれる!」
シリーの剣を白羽取りしたヴァンが隙を突いて逃げ出した。
シリーが後を追って行く。
曲芸のような追いかけっこが廊下を遠ざかってゆくが、いつもの事なので誰も気にしない。
「師匠・・・墓穴掘りの天才」
生暖かく微笑んだルゥが、子供をあやしに行った。
「初めっから下僕決定なのが、運命なんだぜ、きっと」
アッシュは笑い転げて椅子から落ちていた。
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