拍手お礼SSその1 ヴァンとシリー ※長編2の後のお話です
俺はキムラスカ軍第一師団の書記官をしている。
アッシュ様が国王になられたと同時に、引退したゴールドバーグ将軍の代わりにヴァン・グランツ殿がキムラスカ軍第一師団長に就任された。
若くしてダアトの主席総長をされていただけあって、その手腕は大したものだ。
世界を救った英雄の一人であり、ユリアの子孫でもあるそのカリスマ性は、人々を惹き付けて止まなかった。・・・そう、あの時までは。
シリウス殿は、英雄の一人であり、わが王と王妃の剣の騎士だ。
今は城の侍従長と親衛隊長を兼任しておられる。優しくて頼りになるので、ファンも多い。
ある日、執務室にシリウス殿がやって来た。
「ヴァン、お疲れ~。疲れた時には甘いものが良いと思って、コーヒーゼリー持ってきたよ」
「シリー、気が利くな。頂こうか」
小振りなグラスに盛られた小さなキューブ型のゼリーは、とても旨そうだ。
・・・いいなぁヴァン殿。と思っていたら、シリウス殿が何か企んだようにニヤッと笑った。
俺の見間違いじゃないはずだ。なぜならシリウス殿は・・・
「まって、ヴァン。俺がミ・ル・ク・かけてあげるv」
何とも言えない顔になったヴァン殿の前で、ゼリーに白濁した液体(クリームだ)を垂らし、指についたそれをぺろりと舐め取った。
どんどん微妙な顔になっていくヴァンに殿に、流し目をくれながら囁いている。
「そのいち、膝に乗ってあ~んv して食べさせる。そのに、口移しで食べさせる。そのさん、あんたがそれを食べてる間、俺があんたのムスコを食べる。さあ、どれを選ぶ?」
俺も硬まったが、ヴァン殿の硬直の仕方は半端じゃなかった。石化したと言っても良い。
10秒ほど楽しそうにそれを見ていたシリウス殿は、ヴァン殿が何か口にしようとした瞬間、
「ぶ~! はい時間切れ~v」
・・・・と言った。すっごく楽しそうに。 満面の笑顔で。
「その優柔不断、早く直さないと御困りになりますよ? グランツ将軍。 ・・・それでは失礼します」
真顔になったシリウス殿が、優雅に退室していく。
それを見送った俺は、恐る恐る振り返った。
ああっ、石人形のようにギクシャクと扉に伸ばした指の先からヴァン殿が灰になっていく!
と、マジに思ったくらい・・・凄かった・・・
・・・俺はこの先、絶対にシリウス殿には逆らわないと心に誓った。
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