IF 大爆発終了後にアッシュ逆行 ルーク至上の自殺願望アッシュ
設定と注意 (必読お願いします)
大爆発終了後なので、ルークは逆行しない。(存在していない)
ルークを亡くしたアッシュが嘆いて逆行。
しかし逆行先のルークは自分の半身ではない事を知り絶望。
せめてこのルークは幸せにしてやろうと、こっちのルークの害になりそうな奴を片っ端から殺害してゆく。
こっちのルークに対して恋愛感情は無い。
ローレライの願いでジョゼットも逆行。
いつもの事だが大爆発捏造。超振動捏造。ゲーム進行無視。
ルーク作成時点でリグレット・ラルゴはヴァンの仲間でレプリカ計画も知っていたと設定した。
アニス・ティア・ナタリア・ガイ・キムラスカ上層部&モースは殺害。
アリエッタ以外の六神将も殺害。ヴァンなんて最初に八つ裂き。ティアはリグレットの仲間。
(そしてヴァンが拾って来ないので、アリエッタがいない。)
アッシュが殺しまくってるし、流血表現、残虐表現もたくさんあるので苦手な方は注意!
そのほか名も無い死者多数。イオンも死亡。オリジナルルーク殺害。ミュウはいない。
ピオニー・アスランはけっこう良い扱い。ジェイドは普通だけど原作よりちょっと馬鹿だ。
ジョゼットなんか準主役かもしれない。フリセシ要素あり。しかし良く知らないので性格捏造。
こっちのルークは可哀想ではない(・・・と思う。多分。)しっかり教育されている。
死にネタです。
以上の事を理解された上でお読みください。・・・特に残虐表現注意のあたり。
『 NEVER MORE 』
不意に、大気に慟哭が満ちた。
引き裂かれたような嘆きに全身が粟立つ。両目から涙が滴り落ちた。
ジョゼットは自らの腕で己を抱き締め、涙を拭おうともせずに辺りを見回した。
今頃バチカルでは、帰らなかった英雄の、誕生日と言う名の葬式をしている事だろう。
ジョゼットは軍を辞め、旅をしていた。
愛するアスランを亡くし、己が守るべき『聖なる焔』に全てを押し付け死なせてしまった自分には、もう何も残っていなかった。ただ後悔に苛まれ、無為に彷徨っていたのだ。
この嘆きには覚えがある。
ただ一人と決めた者を亡くした痛みが蘇る。気が狂いそうな絶望と後悔。
突然、眼の前に光が満ちた。
白一色の世界に、朱金の光が踊っている。光はくるくると舞いながらジョゼットの心に話しかけて来た。
(焔の嘆きを受け取ったのは、あやつらでは無く汝のみであったか・・・)
驚愕したジョゼットが光に問いかける。
「焔・・・? ルーク様は生きておられるのですか! あなたは、ローレライ?」
(いかにも・・・我はローレライ。焔は、片割れを失い嘆き狂い、我の力を奪い取って旅立ってしまった。
・・・・・・頼みがある。聖なる焔を助けてやってはくれんか。)
「彼らは・・・どうなったのです。」
(焔達は大爆発を経て、一つになってしまった。記憶は融合し、人格は『アッシュ』に統合された。焔はそれが許せなかったらしい・・・)
ジョゼットは戦慄した。
愛した者の全ての記憶を抱き、もう二度と触れることも言葉を交わすことも出来ないなんて、なんて地獄だろう。それでは気が狂わないほうがおかしい。
(焔は過去に旅立った。『ルーク』を探しに行くのだと言って。・・・・・・しかし・・・)
「過去に戻ってもあの方の『ルーク』は存在しない、と言いたいのですか。」
(・・・・・・そうだ。)
ジョゼットは一つ息を吐くと、覚悟を決めたように頷いた。
「分かりました。アスランを失い、ルーク様をお守りできなかった私の償いになる。・・・この世界にはもう私は必要ないでしょう。連れて行って下さい。」
(焔達を頼んだ・・・・・・)
その言葉とともに、ジョゼットの視界は光に包まれた。
アッシュはセレニアの花畑の中に呆然と立っていた。
自分は死んだはずではなかったのか。剣で貫かれ、失血で酷く寒くなった事を覚えている。
そしてルークに全てを託し、死んで行ったはずだ。
「・・・! おい!居ないのか、屑。・・・ルーク!」
ハッとして辺りを見回すが、誰も居ない。ただ夕暮れに蕾を緩ませたセレニアが風に揺れているだけだ。
アッシュはルークを探してふらふらと歩き回り、いつしか頭を抱えて膝を付いた。
嘘だ、そんな事は認められるはずが無い。あいつが・・・もういないなんて。
流れ込んでくる自分のものではない記憶に、大爆発の知識があった。
そんな馬鹿な・・・! 何の為に俺はお前を行かせたんだ。何の為にお前を傷つけてきた。
最後の瞬間、自分の亡骸を抱いたルークが微笑って『アッシュを生き返らせて』と呟いていた。
次々にルークの記憶が去来する。
アッシュの言葉に傷つくルーク、分かり合いたいと望むルーク。
絶望と罪悪感に押しつぶされそうになりながら這い上がって来たアッシュの半身。
ルークの記憶を通して見たアッシュの憎悪の視線の奥底には、己のレプリカに対する確かな安堵と歓喜があった。
ルークには解っていたのだろう、多分アッシュが自覚するよりも前から。
そう、アッシュはたった一人の同胞の存在を、誰よりも歓喜していた。
アッシュは生まれた瞬間から死を望まれてきた。預言の為、国の為、そして世界の為。
死を望まれながら、無為に死ぬことも許されない、そういう場所にアッシュは居た。
真実アッシュの生を望んだのは、ルークただ一人だったのだ。
「ルーク!・・・俺は、いつ死んでも良かったんだ! なのに、なぜお前が消える!!」
絶叫が渓谷に響き渡った。
黄昏が濃紺に染まり、セレニアの花弁が月の光を弾くまで、アッシュは絶望の慟哭を吐き続けた。
声は掠れ、噛み千切った唇からは血が滴り落ちている。地を殴り続けた拳は乾いた血と泥にまみれていた。
ふとその場に朱金の光が満ちる。
(嘆くな、聖なる焔よ・・・半身はお前に還ったのではないか。半身もそれを望んでいたろう?)
ゆっくりと顔を上げたアッシュは、虚ろな笑いを浮かべた。
「それは俺の願いじゃねぇ。それに、あいつは生きたいと願っていた・・・・・・」
アッシュの眼に殺気がこもる。
「あいつを戻せ、ローレライ!二人が存在できないなら俺が消えてやる!」
(・・・・・・それはもう出来ない。大爆発は完了してしまった。我にはもう手が出せぬのだ。)
「何か方法はねぇのか!」
(我は時間を司る。お前を大爆発の起きる前に送ってやることは出来る。・・・しかし、それはもうお前の知る半身ではないぞ・・・)
「やってみなきゃ、わからねぇ! ・・・力をよこせ、ローレライ!」
アッシュが狂気にも似た笑いを浮かべる。ゆらりと立ち上がると、ローレライに向かって歩いていった。そして朱金の光の中心に手を差し入れると、何かを掴み取るように握りしめた。
光が苦痛に身を捩るようにゆらめいた。
(止めろ!焔よ!)
「煩い!俺はルークを探しに行く!」
アッシュの全身が発光し、光が薄れたときには、そこにはもう誰もいなかった。
セレニアの花畑にユリアの大譜歌が響く、半刻前の事だった。
これは違う。
アッシュには解った。・・・・・・解ってしまった。
そこにいるのは、自分の求めた半身ではないのだ。
身体の奥底にある魂の本質の部分が真実を告げている。
・・・・・・それなら、もう二度と、『ルーク』を取り戻す事は出来ない。
半身は、永遠に失われたのだ。
表情を無くし、立ち尽くすアッシュの視線の先には、大きな譜業の中に寝かされた朱金の髪をした子供がいた。
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