拍手再録 アスルク&セフィクラのクリスマス
(これは『やさぐれ』その後のアビス×FF7クロスネタのSSです。FF7御存知無い方すみません。)
「雪・・・降らないかな・・・」
「何だクラウド、雪がみたいのか?アイシクルエリアにでも旅行するか?」
「ううん、そうじゃなくて・・・オレの故郷は冬になるとずっと雪が降っていたから・・・ちょっと懐かしくなっただけ。」
クラウドは傍らの麗人の顔を見上げて笑った。
雪よりももっと綺麗な、銀の髪が顔に降りかかる。
雪のように淡い吐息が、唇の上を通り過ぎていった。
「その願い、叶えてやろう。」
まるで神様のように、傲岸不遜に言い放つ。
その魔光の瞳だけが、優しい色をともしていた。
「呼んだか?セフィロス。」
「ふふっv手伝ってあげるよv」
「まあ、養い子の頼みと有っちゃ、断れねぇな・・・」
焔の二人が、ふわりと現れた。
いつも一緒に居てくれた、星の精霊たち。
アッシュがニヤッと笑い、ルークが嬉しそうに微笑んだ。
「今日はクリスマスだしな。眷属たちも許してくれるだろう。」
「ミッドガルも、綺麗に飾り付けしてあげようよ!」
焔達は手を取り合い、空へ舞い上がった。
朱金の翼がまるで炎のようにその背を飾る。
二人はお互いの身体に腕を絡めながら、優雅にステップを踏み始めた。
白と黒のコートが二人の動きに合わせてふわりとひるがえる。
まるで王侯貴族の舞踏会のようだ。
シルフとウンディーネが楽しそうに笑うのが聞こえた気がした。
シヴァが二人の周りをくるりと回ると遥か上空に駆け上がり、舞い始める。
やがてミッドガルは、美しい白に覆われていった。
クラウドは息を呑んでその光景に見蕩れていた。
「クラウド、俺たちも踊ろうか。」
振り返った先には優雅に手を差し出す人。
クラウドを捕らえて放さない、銀と翠の支配者。
「よろこんで。」
セフィロスの手を取ったクラウドは、黒いコートの中に抱き込まれた。
力強く抱き締められたまま、ゆっくりとチークダンスを踊る。
人通りも無い公園の、空と地上で
月の光と雪のきらめきを音楽にして
二組の恋人達は、
緩やかにいつまでも踊り続けていた
後日談
「はーくしょん!げほっ!」
「も~・・・セフィ、クラウドに風邪引かしてどうするの!」
「年末の、このくそ忙しい時に!・・・ったく、てめぇが大掃除手伝えよ!あの本とファイルの山、どうにかしやがれ!」
「いや、俺はクラウドの看病を・・・」
「「掃除!」」
割烹着を着けた朱と三角巾を着けた紅に叱られて、すごすごと大掃除をする英雄の姿がそこにあった。
世界の英雄も、育ての親には頭があがらないらしい。
当家のPCとセキュリティ
Windows Vista IE8
Norton Internet Security 2009
GENOウィルス対策↓
Adobe Reader 9.4.4
Adobe Flash Player WIN 10,3,181,14
Powered by "Samurai Factory"