閑話 対拷問訓練
「しかしお前って痛みに強いよな」
ここはケセドニア経由でバチカルへと帰還するための馬車の中である。
まだ少し具合の悪いシリウスに、マクガヴァンがお詫びにと用意してくれた物だ。
ごろごろクッションに懐いているシリウスにアッシュが呆れたように話しかけた。
「いや? 痛いのは大嫌いだよ。けど、俺は対拷問訓練受けてるしね」
「対拷問訓練?」
「そう。俺の両親はそりゃあもうスパルタでさぁ。戦場に出るならって、小さい頃から色々仕込まれた」
アッシュもヴァンも興味深そうに身を乗り出してくる。伝説の傭兵の逸話が聞きたいのだ。
「まず母親から、言葉が話せるか話せないかって頃から血を吐くまで譜歌や譜術を叩き込まれた。いっぺんフォニムが暴走してさぁ。問答無用で譜眼にされたんだよ。5歳くらいの時だっけか。あんときゃ失明するかと思ったよ」
ヴァンが青ざめる。いきなりハードだ。
「親父にも毎日気絶するまでボコられた。あんときの俺の必需品、リバースドールとエフェクティーリングだもん。小遣いは全て回復アイテムに消えたわ。ダークシール付けられてメジオラ高原に放りこまれたときにゃ、マジ死ぬかと思った」
アッシュも引いた。俺の子供時代より数段ヒデェ。
「戦場に出るなら、ってんで、性技の上手い奴んとこ一週間くらい行かされてさ。色々習ったんだ。8つか9つの時だっけか」
「な・・・! それは虐待ではないか!」
ヴァンが眼を剥く。確かに色々上手だが、しかし!
いや決して仕込んだ奴を羨ましがってなんかいないぞ!
「いや、子供だとどうしてもそういう目に遭いやすいし。何も知らないでいきなり輪姦されるとかよりずっとマシだろうと。確かに上手く教えてもらったしな。 ・・・それに、慰安目的の子供だと思わせておけば、敵に捕まってもいきなり拷問されたり殺される事は無いし。上手く気持ちよくしてやれば、勿体無いから殺さないモンなんだよ。戦場では貴重だから。テントの隅でおとなしく可愛がられてれば情報取れることもあるし。そしたら皆殺しにして逃げてくればいい」
アッシュとヴァンは轟沈した。 こ・・・これは想像以上にハードだ!
「痛くっても気持ち良くってもペロッと機密をしゃべっちゃわないように、結構仕込まれた。最終テストで薬盛られて10人位に責められても、何も吐かなかったモンv」
「モンvじゃねぇ! 笑い事かそれは!」
突っ伏したアッシュが震えながら叫ぶ。
「あはは、でも両親には感謝してるんだ。早死にしたのに自分達の持つ技術を残さず伝えてくれたからね。だから今の俺があるのさ」
アッシュがちょっと見直すようにシリウスを見た。しかし続けられた言葉に固まる。
「ヴァン、あんたの鬼畜プレイに付き合えるのも、俺の両親のおかげだ。感謝しろよー」
「・・・ヴァン・・・てめぇいつもシリーにどんな事してやがるんだ」
「あのねぇ、腕を縛ってベッドに括り付けたり、尿道に「シリー!」
「・・・ヴァン、ちょっと顔貸して貰おうか・・・」
冷や汗をかいて慌てて止めるヴァンにアッシュの地を這う声がかけられる。
馬車を止めてヴァンが引き摺っていかれた。
遠くにアッシュの秘奥義の叫びが聞こえる。ヴァンの悲鳴も。
・・・今日も平和だなぁ・・・
シリウスは昼寝の続きをすることにした。
当家のPCとセキュリティ
Windows Vista IE8
Norton Internet Security 2009
GENOウィルス対策↓
Adobe Reader 9.4.4
Adobe Flash Player WIN 10,3,181,14
Powered by "Samurai Factory"