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同人二次創作サイト(文章メイン) サイト主 tafuto
Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by tafuto - 2007.10.20,Sat

 
IF もしもアッシュとルークが子供の頃に大爆発を起こしていたら
   アッシュと大使の統合ルークINマルクト
 

書いてる本人だけが楽しいシリーズ、第一弾。(誰が読むのか、こんな話・・・!)
 


アッシュとルークが14歳くらいで大爆発を起こしてしまったら、という話です。
当然ルークが出ません。アッシュは酷い人間不信になっています。身体を乗っ取って記憶を受け継いでしまったルークには同情してます。
アッシュは屋敷時代のルークと混ざっているので、ちょっと女王様系です。・・・後半特に。
カップリングは無いですが、ちょっと受けっぽい?・・・んだろうか??
主にマルクト側から崇拝する者続出。

ヴァン、ティアに酷いです。アニス、ガイ、ナタリア、イオンはほぼ無視。ジェイドはボロクソに貶されて後に下僕化。アリエッタ、シンク、アスラン、ピオニーは贔屓。

 
※書くの忘れてましたが、大爆発は超捏造。・・・うちの作品全部ですが。


 
 
 
 
 

 

 


 
ふっと目を開けると、其処は見慣れた(なつかしい)自分の部屋だった。
・・・・・・俺は死んだんじゃなかったのか?
 
 
10才の時俺はヴァンに誘拐された。ヴァンは俺のレプリカを作って屋敷に戻した。
人形のようなレプリカをこの目で見たから間違いねぇ。
何日も監禁され、実験付けにされた俺がやっとの事でダアトを抜け出し、ファブレ邸にたどり着いたとき、其処にいたのはレプリカだったんだから。
俺はヴァンの手の内で踊らされていた。奴は事あるごとに屋敷のレプリカの様子を俺に話し、俺はその都度絶望を深めて行った。数年が過ぎ、俺を理解してくれるのはヴァンだけだと思い込みかけていたその頃、俺は身体の調子を崩した。
体力が落ち、ちょっとしたことで熱を出し、気付いた時にはベッドから起き上がれなくなっていた。どんどん落ちる体重に、さすがにヴァンは焦ってディストに見せたが原因が掴めなかった。
俺はそのうち食事も取れなくなって、ガリガリにやせ細った。身体も動かなくなった。
 
・・・そうだ、俺は死んだはずだ。あの冷たい、薄暗い部屋で。一人ぼっちで。
 
 
ぼんやりと思考を彷徨わせていると、鏡が目に映った。そこには健康そうに肉の付いた俺が映っていた。(またたいくつな一日がはじまる・・・まいんち変わりばえのしない一日。)
え?・・・俺は今何を思った?
昨日の、過去の事を思い出そうとして俺は混乱した。
何故記憶が二つあるんだ!
(以前の貴方は、これくらい出来たはずです! 誘拐されてから変わっておしまいになられた・・・)
(アッシュ、お前は今日から特務師団のアッシュだ)
(約束を早く思い出してくださいませ!)
(殺さなければ、やられるぞ)
(ルーク、やっと走れるようになったな)
俺は呻いてベッドに倒れこんだ。頭が割れるように痛む。

「ルーク、どうした?随分早起きじゃないか」
ガイが笑いながら窓から入ってくる。俺はそんな許可した覚えはないぞ。
「どうした?具合でも悪いのか。」
「頭が痛いんだ、さっさと出て行け。」
呻くように言った俺にガイは笑みを消し、しばらく冷たい目でこっちを見てから姿を消した。
 
 
頭痛に耐えながら、俺はゆっくりと記憶を巡らして行った。
これは屋敷に戻されたレプリカの記憶ではないのか?
記憶はコーラル城で二つに分かれていた。強張った顔で自分を見る俺の記憶がある。
逆に人形のようなレプリカを見る俺の記憶もあった。
何故レプリカの記憶が混ざっているんだ。
そして俺は気付いた。髪の色が以前と少し違う事に。
毛先が金色に抜けたその色はまるで、そう、レプリカのものとそっくりだった。
 
俺は死んで、レプリカの体に入り込んだのか?だからここにいるのか?
気が狂いそうだった。
 

部屋に閉じこもった俺を、屋敷の者達は放っておいた。『ルーク』が閉じこもるのはこれが初めてじゃないからだろう。
話す事も出来なかった頃のレプリカの記憶が蘇る。あの頃のあいつは理解できなかっただろうが、あいにく俺は理解できる。何言ってるか口の動きで解るんだよ。
レプリカの記憶力は大したもんだった。まるで映像を見るように記憶が蘇る。
屋敷の者達のレプリカを見下した態度。ガイの冷たい視線。
庭でヴァンとガイが話している。(ガイラルディア様、ガルディオス家の復讐はもうすぐです。)
ああ、あいつは復讐の為にここに入り込んでいたのか。
コーラル城でヴァンが俺を見た視線は、酷く冷たくまるで道具でも見るようなものだった。
俺はそれをレプリカの記憶を通して知った。
 
 
何だ・・・どいつもこいつも俺を、俺たちを利用する為に飼っていたんだな。
父上も、国王も、俺を預言の生贄にするために閉じ込めておいたんだしな。
ヴァンはさぞかし焦ったろうよ。・・・俺が死んでな。
きっと今まで以上に俺に近づいてくるだろう。だがな、俺はもう利用されるのは真っ平なんだよ。
 
 
俺は誰にも何も言わず、隠し通すことに決めた。いずれこんな所からは逃げ出してやる。
まずはレプリカのふりをして過ごす事にした。
今はだいぶ慣れた頭痛を気にせず、俺はレプリカの記憶を辿ってそれらしく振舞う。
別に難しいことじゃない。レプリカがただのガキだったと再認識しただけだ。
周りの奴らの態度が、俺がいたときよりさらにムカついて、俺は奴に同情してしまった。
 
俺は奴らしく家庭教師を追い出しながら、隠れて猛勉強に励んだ。書庫に数冊あったバルフォア博士の書いた本に行き当たった時、これだ、と思った。
「なあ、俺バルフォアって人の本読みたいんだけど。何言ってるかわかんヌェーとこがすげーおもしれー」
とか言って(赤面ものの恥ずかしい言い訳だった!)取り寄せた本の中に、フォミクリー理論、レプリカの大爆発について書かれてあった。
 
・・・ああ、俺はお前を乗っ取っちまったのか。ごめんな。
でも生贄で殺されるよりましな生き方してやるよ。それで勘弁してくれ。
 
 
 
15才の誕生日が来て、まず俺がやった事はガイの解雇だった。復讐者なんていつまでも置いといたら危なくて仕方ない。今までの世話に免じて、ガルディオスだとはばらさないでやった。
あいつの使用人とは思えないなれなれしい態度は目に余っていたんだろう。すぐに奴はファブレ家を追い出された。なぜか庭師のペールも付いていったが、奴も仲間だったんだろうか。
 
 
ヴァンは相変わらず師匠面して訊ねてくる。俺は奴の顔を見るのも不快だったが、にっこりと笑って耐えた。こいつを出入り禁止にする良い手は無いもんかな。
稽古のあと、俺がシャツをはだけて汗を拭っているのをじっと見つめる奴の視線に気付いて、良い手を考えた。・・・色仕掛けだ。
奴は思ったより懐かない俺に焦って、なんとかして取り込みたがっている。
俺は(気持ち悪かったが)頬を染めたり、恥らったりしてみた。今まで培ってきた演技力を総動員だ。
よし!手ごたえは充分だ。奴はすっかり俺が奴に気があると思っている。
・・・んな訳ないだろ。ちょっとは考えろよ。

 
俺は父上とラムダスが窓越しに通りかかるタイミングを計って、ヴァンに話しかけた。そっと近づいて恥らってみせる。ヴァンは父上たちに気が付いていない。俺に手を出してきた。
口付けをされる寸前に俺は叫んだ。

「何をするんですか!師匠!やめて下さい!」
 

父上とラムダスが凄い顔をしてこっちにやって来た。ヴァンの顔が真っ青になる。
二人に引っ張っていかれたヴァンの顔がおかしくて俺は爆笑しそうになったが、ぐっと堪えた。
ここで笑ったらおしまいだ。
唇を噛んで涙ぐむ俺を、ラムダスは痛ましげに見つめたが、悪いな、笑いを堪えるのに精一杯で涙が出たんだ。
駄目押しに一言俺は父上に言った。
「父上・・・俺は誘拐されたんですよね?何か石造りの部屋に閉じ込められて居たのを思い出したんですが・・・そこにヴァン師匠がいた様な気がして・・・」
 
 
ヴァンは出入り禁止になった。はっ、いい気味だ。
これで危険な奴らはいなくなった。
 
 
 
 

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