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同人二次創作サイト(文章メイン) サイト主 tafuto
Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by tafuto - 2007.10.10,Wed
閑話  夢のはなし                  7話と8話の間くらいです
 


暗闇の中に、沢山の死体がある。紫色の渦に苦悶を浮かべた顔がまたひとつ飲み込まれていった。
冷たく嘲笑うヴァンが腕を掴み、耳元で囁く。『愚かなレプリカルーク』
瓦礫が何もかも飲み込んでゆく。
侮蔑の表情で口々に責め、去ってゆく者たち。
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・!」
蹲り謝り続けるルークに、かすかな声が届いた。
(おいっ、ルゥ! ・・・ルーシェル!)
「ルゥ?」
ハッとしたルークが目を開けると、シリウスの顔が見えた。
「魘されていたよ」
優しく頭を撫でるその手に、身体の力が少しずつ抜けていく。
(魘されやがって・・・こっちにも伝わってきたぜ)
「アッシュも・・・ごめん」
(いいからもう寝ろ。シリウスに子守歌でも歌ってもらえ)
「シリウスの歌?」
(コーラル城で聞いただろう。あの時、試しに繋げてみてたんだよ)
「・・・シリウス。アッシュが子守唄うたってもらえって・・・」
「いいよ。アッシュのリクエストじゃ、聞かないわけにはいかないな」
(俺じゃねえ、こいつにだ! ・・・まあ、お前の歌は嫌いじゃない)
「シリウスの歌、好きだって」
(おまえな!!)
「あだだ・・・嫌いじゃないは好きってことじゃないか!」
「はいはい、聞いてて微妙な気分になる喧嘩はそこまで」
ベッドの端に腰掛け、ルークの柔らかな髪を梳きながら歌い始める。
古い言葉の優しい旋律が流れていった。
 


いつしかルークもアッシュも、眠りに引き込まれていった。
「二人とも・・・今度は良い夢を」
 
 
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