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同人二次創作サイト(文章メイン) サイト主 tafuto
Posted by - 2024.04.29,Mon
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Posted by tafuto - 2007.10.12,Fri

 

 
シリウスと共にベルケンドで検査を受けていたアッシュとルークが、意外な事を知らされた。
アッシュの音素が乖離しているというのだ。

「何でレプリカの俺じゃなくアッシュが!」
シュウ医師はすまなそうに言った。
「私には、原因が解りません。ですからカーティス大佐をお呼びしました」
やがてやって来たジェイドは、じっと検査結果を見ていると、やがて話し始めた。

「私の構築したフォミクリー理論に、完全同位体の大爆発と言うものがあります。完全同位体が出来なかった為、いまだ理論だけなのですが・・・完全同位体はいずれ、オリジナルが急速に乖離が進み、レプリカを取り込んで融合、再構成が行われるコンタミネーション現象を起こしてしまう。これを大爆発と言うのです。私の理論では、レプリカにオリジナルの精神が上書きされ、レプリカは記憶しか残らないはずです」
 
「な・・・んだって」
「そんな! どうにもならないのか?」
「冗談じゃねぇ! お前の身体を奪い取って、俺だけ残されるなんて真っ平だ!」
 
「落ち着いてください。私はマルクトに戻り、大爆発の研究を進めてきます。止める方法が見つかったら、ご連絡します」
ジェイドは急いで帰国していった。軍を辞めてまで研究に専念したが(話を聞いたピオニーが許可した)研究は遅々として進まなかった。
 

アッシュの体力は少しずつ衰えていった。
クリムゾンは肩を落とし、何故お前達ばかりが・・・と呟いた。
シリウスが二人に内緒でもう一つ宝珠を作り上げ(すごく怒られた)アッシュに持たせたが、余り効果は無かった。
 
 
 
上空でバリアに守られていたエルドラントが、ついに行動を開始した。
対空迎撃装置が起動し始めたのだ。それと同時にレプリカの魔物が地上を襲ってくる。
 もう、待っている時間は無かった。

エルドラントを監視していた者が、あることに気が付いた。
魔物が出てくる僅かな間は、バリアが途切れるのだ。
 

キムラスカ、マルクト連合軍は、アルビオールによる進入を決意した。
ギンジが決意のこもった目で特攻を志願した。
乗員人数に限りがあるため、少数精鋭で望む事になる。
ローレライを封じたヴァンを倒し、その場でローレライを解放するために、アッシュとルーク、シリウスは外せない。ユリアの子孫であるティアも加わった。回復の為にナタリア、前衛にガイ、シンク、アスランが志願した。エルドラントが崩壊したときの為に、アリエッタが飛べるお友達を連れて参加した。
ジェイドは最後の最後まで諦めないと言って、寝食を忘れて研究を続けていた。
 

作戦決行の前日、ガイとナタリアがアッシュとルーク、シリウスを尋ねて来た。
今までの自分の態度を心から反省し、仲間として助け合いたいと頭を下げて謝罪した。
3人は顔を見合わせ、笑い合った。
 
 
 

 
ついに最終決戦の日が訪れた。
アルビオールが対空迎撃装置を避けながら旋空していると魔物が飛び出してきた。
身の軽いフレスベルグに乗ったアリエッタが先行し、秘奥義のイービルライトで迎撃装置を破壊した。その瞬間をついて、アルビオールはエルドラントに進入を果たした。
曲芸のようなその連携に、連合軍の兵たちは見蕩れていたが、将軍達の檄が飛んだ。
「わしらもぼやぼやして居れんぞ! 魔物を撃退するのだ!」
 
 
胴体と翼を擦り付けるように着陸させたギンジは、怪我を負いながら気丈に叫んだ。
「おいらは此処でこいつを直せるだけ直してます! 皆さん、頑張ってください!」
アリエッタがグリフォンを一頭残すと、一行は奥へと向かった。

途中、地下まで深く繋がっている所で、シリウスが何かをぽいっと落とした。
しばらく時間をおいたあと、ゴゴーンと鈍い音が響き、エルドラントは降下を始めた。
「な・・・何したんだ?」
引き気味に問いかけるガイににっこり笑ってシリウスは答えた。
「ジェイド特製のフォニム爆弾。 ・・・多分エルドラントは落下するはず」
その言葉と共に衝撃が襲った。しりもちをついた一同が、恨めしそうにシリウスを見た。
 

しばらく進んで行くと、広場になった所にリグレットとラルゴがいた。
預言の為に大切な者を失い預言を憎む彼らは、説得に耳を貸そうとはしなかった。
リグレットを姉のように慕っていたアリエッタは、泣きそうになりながら攻撃をかわす。
ティアも、決意を秘めた目で立ち向かっていった。
 

攻防は長く続いた。やがて二人が膝を突いた。自らの信念の為に、散ったのであった。
・・・死に顔は安らかだった。
 
二人の顔を拭い、手を組ませると、皆はその場を後にした。
 
 
 
長いダンジョンを魔物を狩りながら行くうちに、アッシュの体力が落ちてきた。
荒い息を吐いている。大爆発の乖離が随分と進行してきたのだ。
アッシュと歩いていたルークが、落とし穴にはまった。
アッシュを支えていた為、二人とも避けきれなかった。すぐにシリウスが飛び込む。

「先行ってて・・・!」
遠く声が響いてきた。
 
 

そこは白い石造りの広い部屋だった。石像が出口を守るように並んでいる。
部屋の中央で一人が超振動を使わないと出られないようになっていた。
「お前らが行け! 俺はこんな体力じゃ使い物にならねぇ」
そういうアッシュにシリウスは首を振った。
「そのうちどっか開いて、敵がローレライの鍵を取りに来るよ。そいつらを倒してそこから出ればいい。戦力の分断をする必要は無い」

果たしてその通りになった。
続々と湧いて来るレプリカ兵を相手にする。
「くそ、埒が明かない。 ・・・メテオスォーム、ミスティック・ケージ!」
上級譜術と秘奥義のコンボで、やっと敵が一掃される。
やっと部屋を抜け出すと、シリウスは荒い息を吐き座り込んだ。隣にアッシュが膝を突く。
「ごめん・・・ 10分でいいから休ませて。TPからっからだ」
「俺もだ、すまん」
 
 
 
長い通路と階段を抜けた先で、仲間と合流した。そこには、ホドのガルディオス邸のレプリカが有った。バテバテの3人に休息を取らせながら、ガイが言った。
「俺は、父は正しいと信じていたんだ。けれど父は自分のしてきた事で恨まれ、殺された。俺は馬鹿だった。同じ事を繰り返す所だったんだ。どこかで断ち切らないと憎しみの連鎖は永遠に続くんだよな。 
・・・アッシュ、ルゥ。俺はもう一度初めから、お前らと友達になりたいんだ」
「うん、よろしくな! ガイ」
「ふん、しかたねぇな」
破顔するルークとそっぽ向いて耳を赤くしているアッシュ。ガイは心から笑みを浮かべた。
 
 
 
 
少し元気を取り戻した一行は、先に進んでいった。
そして、エルドラントの最深部にヴァンはいた。
 
 

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