二週目逆行 『みんなで幸せになろう!』
音譜帯で作戦会議
「じゃあ、これから作戦会議をしようと思いまーす」
「おおー」
唐突に目覚めたら、そこは光の中だった。
傍に朱の髪の自分の半身がちゃっかり引っ付いて眠っている。
その向こうには、頭の上がらない兄貴分がすうすう眠っている。
何だこの状況は! 自分は死んだはずじゃ無かったか?
確かに死んだあともルゥの中にいて、ローレライを解放するのを見ていた。
あんときシリウスも死んだはずだ。 ・・・ってローレライ?
「お前の仕業かー!」
大声に半身と兄貴分が目を覚ました。
「おはよーあっしゅ」
「相変わらずの怒鳴り声だね」
「いきなりそれか。よく回り見て何があったか説明しろ!」
シリウスは周囲を見回すと、はて?と言う顔をした。よし、こいつはまともだ。
ルゥはなぜか、冷や汗をかいて一生懸命目を逸らしている。こいつなんか知ってやがるな。
「説明しろ」
睨みつけると、あははは~とか言いながら手をばたばたしている。
そこに突然朱金の光が現れた。
(そう怒るな。焔は半身と生きるためにやり直しを選んだのだぞ)
「えーと。大爆発は、ローレライでも止められなかったんだ。だから二人で存在できる時間に遡って、やり直してみるかって言われて、うん、って言ったんだ。シリウスも一緒に連れて行ってあげるって」
(我は礼がしたかったのだ、協力は惜しまんぞ)
「・・・お前、俺の意見も聞かずにそれか」
「え~だって離れたくなかったんだよ! アッシュは嫌なのかよ!」
開き直りやがった、こいつ。
「いいじゃないか、アッシュ。俺は大賛成! 遣り残した事いっぱいあるしね」
「そうだよね~シリウス!」
そうだった、こいつらはそういう奴だった。俺は脱力した。
そして冒頭に戻る。
遥か音譜帯で、ローレライを含めた4人(?)での作戦会議がおこなわれていた。
「まず大爆発をどうにかしないと。結局あれのせいで死んだようなもんだし。せっかく瘴気中和は頑張ったのにさ」
「ええ~、シリウス死にそうになったじゃんか。俺もうあんなの嫌だかんな!」
「ありゃ、もっと前々から準備しておけばあんなになる事はなかったんだよ」
(完全同位体の大爆発は止められんが、世界に二人が違う人間だと認めさせれば良い。どちらかが女になるか、年齢を変えるか)
「さすがに性別変えたら、失敗作だって破棄されるだろう。年齢ってのはどうやるんだ?」
(何、レプリカなら、作られてすぐ我が時間を凍結させてしまえばいい。2、3年して戻せば差が出来ている。女になりたかったら後からでもなれるぞ。 ・・・レプリカならな)
「おいルゥ、どうする?」
「えぇー、女になるのはヤダ。でもあんまり子供じゃアッシュといっしょに戦えないじゃんか」
(余り差が少ないと、歳を重ねて身体に差が少なくなったとき大爆発が起きるかもしれんぞ)
「んーじゃ、2歳差。終わったらその時また考える。ってのはだめ?」
(かまわんぞ)
「俺はヴァンに誘拐されるんだよな」
「あ、そうだった・・・アッシュがつらいのは嫌だ」
「べつに辛かねぇよ」
「うそ! 酷い事いっぱいされてたじゃないか!」
「じゃあ、ルークが寝てる間、俺がオラクルに行くってのはどうだい? 2年間」
「それがいいよ!」
「おい、勝手に・・・まあ良いか」(耳赤)
「いっそさあ、パッセージリングの耐用年数とか秘預言とか全部ぶちまけたら? おまけにヴァンも早いうちにシメとく、と」
「それすげえ魅力的なんだが、いきなり言って信じるかよ」
「信じさせるために、頑張るんだよ。絆して、誑し込んで、引っ張り込む。と」
「お前・・・いっぺん死んで、はっちゃけたな・・・」
「要は 1、大爆発 2、パッセージリングの耐用年数 3、消滅預言 をどうにかすりゃいいんだろ?」
「ヴァンの計画もだ」
「それはどうにでもなるよ。最悪アブソーブゲートできっちり殺っとけばいい」
(ヴァン・・・哀れな)
「ローレライ。戻るときローレライの宝珠を持たせてよ。あれで消滅預言を各国のトップに信じさせられる。トップを信用させる事が出来たら、耐用年数の事も言えるだろう」
(良かろう、ユリアの子孫よ。何ならあれを読めるようにしてやろう)
「なあ、俺、7年アッシュに会えないのヤダ。せめて声だけでも聞きたい」
「・・・・・・そうだな」
(フォンスロットを開いたら、大爆発の恐れがあるぞ)
「ええ~!」
「ローレライ、2000年前に通信できる譜業とか無かったのかい?」
(あったぞ)
「それを教えてくれないかな」
(・・・役立ちそうな物のある場所を、教えてやろう。ユリアの子孫よ、戻ったら第七音素の多い所で大譜歌を謡え。宝珠もそのときに渡そう)
「さんきゅーv」
(最後にサービスだ。皆、今覚えている技や譜術、秘奥義は戻っても覚えている。ただし、体力は過去のままだから、あまり使うなよ)
「そりゃ、大サービスだ」
「んで、いつに戻るの?」
(焔は半身が生まれたときだ。ユリアの子孫は、・・・わからん。それより少し前のはずだ)
「よしゃ。行くぜ!」
「幸せな未来の為に!」
「あ、ローレライ。みんなに悲しまないでって言っておいて。今度こそ幸せになるから!」
(伝えよう。・・・おまけもつけてやろう)
3人はハイタッチしてるんるんと出かけていった。
「「「みんなで幸せになろう!」」」
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