閑話 バレた
アッシュにばれた。それはもうしっかりとばれた。
忙しくて暫く相手にしなかった後、ヴァンは遠征に出かけていった。
俺もそろそろ娼館でも行くかなと思ってる矢先に奴が帰ってきた。つまりまあ、お互い溜まっていたのだ。
食堂の裏手で捕まって、いきなり口を貪られた。ちょっとのつもりがいつの間にかシャツのボタンが開けられ、反らした首に噛み付かれた所で目が合った。 ・・・・・・アッシュと。
目を丸くしている。その目がギリギリと釣りあがった。やばい。
まだ貪っているヴァンに一発くれて引き離した所に、アッシュが飛び込んできた。
「ヴァン!てめぇ! シリーに手ぇ出しやがったな!」
(見た目は)11、2才の少年に詰られたヴァンは狼狽していらん事を言った。
「べつに無理強いしたわけではないぞ、合意の上だ。昔からの付き合いだし・・・」
アッシュがキッ、とこっちを睨む。
「てめぇも何好きにやらせてんだ! 抵抗しろよ! 俺の為とか言ったらぶん殴るぞ!」
「いやべつに・・・」
言いかけたら、アッシュの台詞にカチンと来たらしいヴァンがわざわざ挑発してくれた。
「なんだ、母親を取られた子供みたいだな。大人には大人の生活があるのだ。おとなしくあっちに行ってミルクでも飲んでいなさい」
「なんだと、てめぇ!」
ああもう・・・!
秘奥義を繰り出そうとしたアッシュをあわてて引き止める。
「別に取り引きとかじゃないから! ほら、一人でするより相手がいた方が気持ちいいだろ! そんだけだよ、単に」
「ただの欲求不満解消の為だけの付き合いだってのか」
「うん」
精神年齢20歳の、(以前は)経験もそれなりにあるアッシュが納得しかけた所に、聞き捨てならんとばかりのヴァンが口を挟んだ。
「シリー! お前は私をそんな風に思っていたのか。体だけの関係だと!」
ウゼェ。
何だよその捨てられそうな夫みたいな言い様は。こんどは俺がカチンとした。
「何だよ、それ以外に何があるってんだ。俺がいつ、好きとか愛してるとか言ったよ。自惚れんな、この下半身男! 体だけの付き合いが嫌なら惚れさせて見やがれ!」
啖呵を切って踵を返す。少年のアッシュに鼻で笑われて、ヴァンは撃沈した。
こんなヴァン、前のボス戦でも見た事ないぜ。いい気味だ。
足音も荒く室内に入っ・・・た所で気が付いた。ここ食堂だった。 ・・・・・・あ~あ。
静まり返った皆さんの目が痛いぜ。
ヴァンは大人気ない下半身男として株を落としたが、俺はあまり迫害されなかった。
むしろ数名に『ファンになりました!』とか言われてドン引きしたくらいだ。
意外な事に、リグレットが好意的だった。女と生まれたからには、『惚れさせてみな!』なんて台詞を使ってみたいらしい。
「閣下のどこが良くて付き合っているのだ・・・?」
「ん~ ・・・チン○と体力かな?」
聞かれた俺は、つい素直に答えてしまった。 やべ、リグレットが突っ伏してる。
ヴァンは「絶倫男」の称号を手に入れた! 効果>精力増進 戦闘時、抜かずの3回実行可
当家のPCとセキュリティ
Windows Vista IE8
Norton Internet Security 2009
GENOウィルス対策↓
Adobe Reader 9.4.4
Adobe Flash Player WIN 10,3,181,14
Powered by "Samurai Factory"