拍手お礼SSその2 ルゥとシリーとアッシュ(お風呂DE鮮血!) ※長編2その後
「うわ~ん! シリー! 聞いてよ~」
いきなりルゥが泣いて飛び込んできた。
「ど・・・どうしたの、ルゥ? アッシュとけんかでもしたの?」
すんすん泣きながらルゥが言い募る。
「アッシュが一緒にお風呂に入ってくれない~!」
シリーは激しく脱力した。
「ルゥ・・・アッシュは王様やってて忙しいんだから・・・」
「だってぇ~ ・・・お風呂はずっと一緒だったのに・・・」
べそをかくルゥの、ちょっと目立ち始めた下腹を見て、シリーはいきなり納得した。
妊娠初期の不安定な時期であるため、アッシュは只今禁欲真っ最中なのだった。
我慢に我慢を重ねている時に、裸でひっつかれては堪らないだろう。
ちょっとアッシュに同情する。(ほんのちょっとね)
(ゴメンね~アッシュ。俺、ルゥが大事なんだv
ルゥの不安定な精神状態を改善する為に、アッシュ、おまえ犠牲になれ!)
にんまり笑った後、真顔になったシリーはルゥにやさしく話しかけた。
「困った王様だねぇ・・・王妃様がこんなに寂しがってるのにね。 ・・・いい考えがあるよ」
耳元でごにょごにょシリーが囁いてやると、ルゥはぱぁっと顔を輝かせた。
「それで行こう!」
アッシュとルゥがティータイムをしている時、ルゥが給仕をしているシリーに話しかけた。
「ねぇ、シリー。久しぶりにお風呂で髪を洗ってくれない?」
コーヒーを飲んでいたアッシュは、思い切り噴き出した。
「ルゥ! お前は今、女なんだぞ! シリーに裸を見せるつもりか!」
「だってアッシュが洗ってくれないんだもん! シリーは上手だし、良いじゃないか!」
拗ねて上目遣いに睨むルゥ(の可愛らしさ)に、アッシュはたじたじとなった。
「・・・・・・・・・わかった。俺が洗ってやる」
悲壮な顔をして覚悟を決めたアッシュの目には、目を見交わして舌を出すルゥとシリーの姿は映っていなかった。
欲望と理性の決戦の場が迫っている。
ニコニコしながら上機嫌で服を脱ぐルゥの姿が、いつもの5割り増しで輝いている。
直視しないよう、微妙に遠い目になっているアッシュが、ギクシャクと服を脱いだ。
(どんな拷問だよ!)
「アッシュ~v」
「頼むから、ひっつかないでくれ! お願いだ!」
「アッシュ、俺のこと、嫌いになったんだ~!」
「ち・・・違う!愛してるぞ! ・・・今お前は無理できない体だろうが!」
涙ぐむルゥに、キスの雨を降らせて、やっとの事で泣き止ませる。
ついうっかり本気モードになりかかった自分の尻を、アッシュは思い切りつねった。
(落ち着け俺!耐えろ! いいか、ここで耐えてこそ愛する妻と可愛いわが子をこの腕にする事が出来るんだぞ、わかってんのか、俺! 頑張れ!)
つねった痛みでちょっと涙目になりながら、アッシュは言った。
「さあ、洗ってやるからな」
「うんv」
ゆっくり暖まった後、洗い場でルゥはアッシュの膝に頭をもたれかけてきた。
「ちょ・・・ルゥ、今日は膝はダメだ」
いよいよのっぴきならなくなっていたアッシュはあわてて止める。
このままでは両手以外のところでルゥの頭を洗ってしまう!
股間のタオルはしっかり持ち上がっているのだから!
「ええ~!」
「頼むから・・・!」
アッシュ、涙目である。
なだめすかして、何とか頭を洗う。
「あっしゅ~きもちいいv そこもっとぉv」
なんて、うっとりと言われてしまった日にゃ、どうしたらいいんだ!
アッシュは出来るだけ顔を背け、鼻血と涙を垂らしながら頑張った。
「アッシュ、からだも洗って?」
(やっとの事で、この拷問を耐え抜いたのに、俺に神の慈悲は無いのか!)
「背中だけ洗ってやるから、前は自分で洗え。な?」
水を被って鼻血を止めてきたアッシュは、限界に近かった。
笑顔が虚ろだ。
上機嫌の湯上りルゥを女官に託したあと、鼻血を噴き出して湯船にひっくり返った。
ざば~ん! と音がして、シリーは風呂場を覗き込んだ。
広い湯船にアッシュがあおむけにプカリと浮いている。
「ごめんねぇ~アッシュ」
シリーはアッシュの股間の『潜望鏡』にそっとタオルをかけてやった。
↑の拍手の続き ※拍手でネタを頂きましたv 併せて載せて置きますね!
「アッシュ、しょうがないねぇ・・・ほら、咥えてヌイてやるからパンツ脱げ!」
「や・・・止めろぉ!」
「ああ~! シリーずるい!」
「ルゥ・・・今君はえっちできないでしょ? アッシュは溜まっちゃって大変なんだよ」
「なら、練習して俺がアッシュにやる!」
「よっしゃ、じゃあイイやり方教えてあげようv」
シリーはバナナを一本ルゥに渡すと自分の分を剥き始めた。
「こうやって舐めあげて、先を咥えて・・・この辺が気持ちいいから・・・」
「ふんふん・・・v すげぇ~! こう?」
「そうそう上手い」
目の前でいやらしくバナナを頬張るルゥを見て、またしてもアッシュは鼻血を出してひっくり返った。
頑張れアッシュ!
拍手お礼SSその1 ヴァンとシリー ※長編2の後のお話です
俺はキムラスカ軍第一師団の書記官をしている。
アッシュ様が国王になられたと同時に、引退したゴールドバーグ将軍の代わりにヴァン・グランツ殿がキムラスカ軍第一師団長に就任された。
若くしてダアトの主席総長をされていただけあって、その手腕は大したものだ。
世界を救った英雄の一人であり、ユリアの子孫でもあるそのカリスマ性は、人々を惹き付けて止まなかった。・・・そう、あの時までは。
シリウス殿は、英雄の一人であり、わが王と王妃の剣の騎士だ。
今は城の侍従長と親衛隊長を兼任しておられる。優しくて頼りになるので、ファンも多い。
ある日、執務室にシリウス殿がやって来た。
「ヴァン、お疲れ~。疲れた時には甘いものが良いと思って、コーヒーゼリー持ってきたよ」
「シリー、気が利くな。頂こうか」
小振りなグラスに盛られた小さなキューブ型のゼリーは、とても旨そうだ。
・・・いいなぁヴァン殿。と思っていたら、シリウス殿が何か企んだようにニヤッと笑った。
俺の見間違いじゃないはずだ。なぜならシリウス殿は・・・
「まって、ヴァン。俺がミ・ル・ク・かけてあげるv」
何とも言えない顔になったヴァン殿の前で、ゼリーに白濁した液体(クリームだ)を垂らし、指についたそれをぺろりと舐め取った。
どんどん微妙な顔になっていくヴァンに殿に、流し目をくれながら囁いている。
「そのいち、膝に乗ってあ~んv して食べさせる。そのに、口移しで食べさせる。そのさん、あんたがそれを食べてる間、俺があんたのムスコを食べる。さあ、どれを選ぶ?」
俺も硬まったが、ヴァン殿の硬直の仕方は半端じゃなかった。石化したと言っても良い。
10秒ほど楽しそうにそれを見ていたシリウス殿は、ヴァン殿が何か口にしようとした瞬間、
「ぶ~! はい時間切れ~v」
・・・・と言った。すっごく楽しそうに。 満面の笑顔で。
「その優柔不断、早く直さないと御困りになりますよ? グランツ将軍。 ・・・それでは失礼します」
真顔になったシリウス殿が、優雅に退室していく。
それを見送った俺は、恐る恐る振り返った。
ああっ、石人形のようにギクシャクと扉に伸ばした指の先からヴァン殿が灰になっていく!
と、マジに思ったくらい・・・凄かった・・・
・・・俺はこの先、絶対にシリウス殿には逆らわないと心に誓った。
あとがき
長編1・長編2 完結致しました。 ここまで読んでくださった皆様には感謝の言葉もございません。
ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございました!
この話を考えたのは、どうにもアッシュとルークが可哀想でならなかったからです。
虐待に等しい人体実験を受け親にも認めてもらえなかった子供が、誘拐され、辛酸を舐め、マインドコントロールされて他人を信用する事が出来るか?・・・無理です。
何も知らせないよう育てられた愛されなかった子供が、いきなり外に連れ出され、常識的な態度を取れるか? ・・・無理です。足し算も知らない幼児に二次関数解けと言ってる様なもんです。
癇癪起こすのは当たり前だし、親のような存在に縋ってしまうのも当たり前です。
そして全てに背を向けられたルークは、人の顔色を伺い、その望みどおりに行動しようとする哀れな子供になってしまったと私は感じました。(あくまで個人的な見解ですが)
ここまで酷い傷を心に負ってしまったアッシュとルークが、ただ周りが行動を『見ている』だけでトラウマを解消する事は、ありえないと思ったのです。
二人を全力で守り、慈しみ、心を支える存在が欲しかった。その願いがシリウスになりました。
長編1を書いていた時、いくらプロットを練ってもどうにもならない問題がありました。
大爆発です。どう考えてもうまく行かなかった。それで長編2を書きました。
どうせならとことん幸せにしてやろうと、あんな感じになってしまいました(笑)
ヴァン、嫌いじゃないんです。少なくとも同行者よりずっと好きです。
彼も人を信じる事の出来なかった子供の成れの果てだと思ってるので、ついでに幸せになってもらいました。ヴァンはヘタレなくらいが幸せだと思います(笑)
妄想・捏造過多の長いお話に、ここまでお付き合いくださいました皆様に、感謝を捧げます。
ありがとうございました。
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